【ストレス解消】ウォーキングで心を整える「歩行瞑想」って何?

更新日:2023年9月30日

 
ここ数年間でよく耳にするようになった「マインドフルネス瞑想」。
マインドフルネスを行うと、心身ともにリラックスでき、日常のパフォーマンスもアップすると言われています。

でも、「マインドフルネスってなんだか難しそう」「忙しい毎日のルーティンに組み込むのはハードルが高い」「そもそもじっとしているのが苦手」などと感じて、なかなか実践できずにいる方も多いと思います。

そんな方には「歩行瞑想」がオススメ。歩行瞑想とはマインドフルネスの一種で、マインドフルウォーキングとも呼ばれています。その名の通り歩きながら行う瞑想法で、一般的なマインドフルネスよりも手軽に挑戦できるのが魅力! 今回は、まだあまり知られていない歩行瞑想について詳しく解説します。

1.そもそもマインドフルネス瞑想とは


人は1日6万回も思考すると言われており、そのほとんどが自分の意思とは無関係に湧いてくるもの。
こうした思考の自動操縦状態を放っておくと、起きていない未来のことを不安に思ったり、過去のことを悔やんだりする時間が増え、ネガティブな考え方がクセになってしまいます。

そんなストレスから解放されるために行うのが、マインドフルネス。
身体の五感に意識を集中させ、「今この瞬間の気持ち」「今ある身体状況」といった“今”だけを感じることで、心の自動操縦状態を静めてストレスを軽減できると言われています。
ほかにも、集中力が高まる、記憶力がアップするなどの効果も見込めるそうで、GoogleやAppleなどの一流企業は社内研修に取り入れているのだとか!

2.歩行瞑想とは


座って行う一般的なマインドフルネスとは異なり、歩きながら心を整えるのが歩行瞑想。
歩行瞑想には、体の細かい動きに意識を向けながら行うという特徴があります。
歩きながら行えるため、通勤や散歩など、日常のちょっとした活動時間を利用して手軽に瞑想することが可能です。

3.歩行瞑想のメリット

 
歩行瞑想を行うことにより期待できる良い効果は、主に以下の4つが挙げられます。

ストレスを軽減してポジティブに



人は、無意識的に次々と湧いてくる思考により、不安や後悔で頭がいっぱいになってしまうときがあります。
歩行瞑想により「今この瞬間」に意識を集中させ、そういった雑念を取り払えば、ネガティブな考えにとらわれづらくなります。
また、有酸素運動を行うと「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンが分泌され、精神的な落ち着きを得られると考えられます。

集中力が向上しパフォーマンス力アップ



雑念が少なくなり、頭をクリアな状態にすることができるので、集中力が向上して生産性の高い活動が可能になります。
仕事中や勉強中にどうしても集中力が続かないときは、歩行瞑想をしてリフレッシュすると良いかもしれません。

健康面の改善に期待できる



歩行瞑想には歩く行為が伴うため、ウォーキングによるシェイプアップ効果やストレッチ効果、運動不足の解消などが期待できます。
ウォーキングは生活習慣病の予防にも繋がると言われているので、良いこと尽くしですね。

睡眠の質が上がる




瞑想を行うと「睡眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンが生成されると言われています。
また、適度な有酸素運動を習慣的に行うことで寝つきが良くなり、深い睡眠を得られると判明しています。

4.歩行瞑想のやり方

続いて、歩行瞑想の方法をわかりやすく3ステップで解説します。

背筋をしっかり伸ばして深呼吸をする



まずは姿勢を整えましょう。
あごを軽く引き、視線は水平にして、やや胸を張り、肩腰が反らないように注意してください。
頭が上に引っ張られているようなイメージで背筋を伸ばすのがポイントです。
そして肩の力を抜くために、軽く深呼吸をしてリラックスした体の状態を作りましょう。

心身の状況を確認する

歩き始める前に、足の裏で地面を踏んでいる感覚を意識してみてください。
ほかにも、足首・膝・股関節、腕・肩・肩甲骨など、体の各部位の状態を観察します。
また、頭の中で自分が今何を考えているのかを客観的にチェックしてください。
だんだんと雑念が薄まり、自分自身を客観的に見られているように感じてきたら、歩行瞑想の準備は完了です。

ゆっくり大きく歩く

 
歩き出すときは、いつもより大股で膝をやや高く持ち上げ、腕をしっかり引きながらゆっくりと歩きましょう。
いつもよりゆっくり歩行することにより、初心者でも体の各部位に意識を向けやすくなります。
「足が地面から離れる」「足が地面につく」という感覚に集中しながらゆったり歩くと、自然とペースは落ち着いてくるはずです。
周囲の目が気になるという人は、家の中で練習して感覚を掴みましょう。

5.歩行瞑想のコツ 

歩行瞑想がなかなかうまくできないという人は、次の3つを気にかけてみてください。

体の動きを頭の中で実況する



感覚を観察する際は、「かかとから地面に足がつく」「足の裏で地面を蹴って離れる」「重心が片方に乗る」「ひじを後ろに引き前に出して前進する」など、体の動きを頭の中で実況すると意識を向けやすくなります。

『正しい歩き方』の記事はこちら

適切な服装や場所で行う

その日の気温に合っていない服装で歩行瞑想をしようとすると「寒い」「暑い」といった感覚に意識が持っていかれてしまいます。
また、繁華街や人混みなどの騒がしい場所では意識が音につられてしまうため、歩行瞑想の効果が薄まります。
歩行瞑想を阻害しない服装や場所で行いましょう。

心が乱れたら一旦リセット




歩行瞑想を行っていても、次第に雑念が浮かんでくることがあります。
雑念に気付いたら、一旦足を止めてOK。
立ち止まった状態で心身の状況を確認し、歩き出すときはまた足裏の感覚に意識を向けるところから始めてみてください。
 

6.音楽を聴きながら歩行瞑想すると良い?


騒がしい場所では意識が音につられてしまうとお伝えしましたが、音楽はどうなのでしょうか?

結論から言うと、音楽は歩行瞑想に良い効果をもたらします。
音楽を聴きながらウォーキングをすると、自律神経が整い、リラックス効果を得られるそうです。
特に「テンポがゆったりした曲」「音階の変化が少ない曲」
などが適しているようです。
また、YouTubeや音楽配信サービスで公開されている、歩行瞑想の音声ガイダンスやマインドフルネス用の楽曲などを流しながら歩くのもオススメです。

手軽に始められて、心にも体にも良い効果が見込める歩行瞑想。
ちょっとした気分転換にもぴったりなので、仕事や家事の合間にぜひ実践してみてください!

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