【理学療法士監修】自宅でできるマッサージで、足のだるさ・むくみ知らずに!

更新日:2023年4月18日

 
今回のテーマは、気になる足のだるさを取るためのフットマッサージ
足がだるいと感じる原因や、知っておきたいリスク、簡単にできるマッサージ法を理学療法士監修のもと、解説します。

1.足のだるさ・むくみの原因とは?



多くの方が感じる「夕方になると靴がきつい」「足が重だるい」などの症状は、足に「むくみ」が発生している証拠です。
なぜ、むくみが起きるのか、まずは原因を理解しましょう。

ふくらはぎの筋力低下




心臓から動脈を通って血液が送られ、静脈を通って血液が帰ってくる血液の循環。
その循環の中で、ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、血液を送り出すポンプのようなはたらきをします。

そんなふくらはぎの筋力が低下してしまうと、心臓に血液を戻せなくなり、血液中の水分が停滞するため、足のむくみが生じてしまいます。

長時間の同じ姿勢




足(ふくらはぎ〜足先)は、心臓から最も遠い位置にあるため、血液循環が悪くなりやすく、さらに重力の影響から水分が溜まりやすい箇所でもあります。

デスクワークで座りっぱなし、立ち仕事で立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢を取り続け、ふくらはぎの動きが低下することで、足がむくんでしまいます。

運動不足

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運動不足によって筋収縮の機会が失われてくると、徐々にふくらはぎの筋肉が硬くなってしまうことがあります。
するとふくらはぎの血液循環が悪くなり、酸素と栄養分を運ぶことや、余分な水分や老廃物の除去が行えなくなることで、疲労=だるさを感じることがあります。

冷え




冷えることで毛細血管の働きが弱まり、体の隅々まで血液が届きにくくなってしまいます。その結果、むくみを引き起こします。

ストレス・睡眠不足




ストレスや睡眠不足も心臓が血液を送り出す働きを低下させると言われています。
血液循環が悪くなり、むくみが生じます。

疲労




「なんとなく疲れがとれない」と感じる時は、身体に疲労物質が溜まっている証拠です。
疲労物質が溜まると、筋肉の収縮作用が弱まり、血液循環が悪くなり、むくみを引き起こします。

2.足のだるさ・むくみを放置した場合のリスク



そんな足のだるさ・むくみを放置すると、どんなリスクがあるのでしょうか?

こむら返り




足への血液循環が悪くなると、睡眠時などに自分の意思とは関係なく急激な筋収縮が生じ、痛みを感じる「こむら返り」が発生することがあります。

下腿静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)

 


血液循環が悪くなると、ふくらはぎにコブが生じる「下腿静脈瘤」が発生する可能性も。
特に、8時間以上立ち続けた場合、下腿静脈瘤のリスクが上がると言われており、立ち仕事の方は要注意です。

セルライト




水分や老廃物が足に溜まってしまうと、血管やリンパ管を圧迫し、さらなる血行不良やリンパ液の流れの悪化を招きます。
この悪循環で、水分や老廃物が脂肪細胞に吸収されることで、脂肪を溜め込み、セルライトが生じてしまいます。

3.自宅でできる、簡単フットマッサージ術

 


高山先生 
人の手によるマッサージでこれまで紹介した症状が劇的に改善することはありませんが、だるさ回復の効果は得られます。ここでは私が個人的におすすめするマッサージを3つ紹介します。基本的には疲労感がある部分をケアしてあげて欲しいのですが、時間に余裕があれば3つとも行なっていただければ、足全体がほぐれて血流がよくなるでしょう。

足底のマッサージ


足の裏(足底)にはツボがたくさんあり、マッサージすることで足が軽くなることが期待できます。
両手の親指を使い、足の各指のつけ根からかかとまで足裏全体を押します。
「痛気持ち良い」と感じる強さで、痛いと感じる箇所は重点的に揉みほぐすと良いでしょう。

ふくらはぎのマッサージ




両手の親指を使い、足首からひざに向かい、骨に沿ってさすります。
左右5回を目安に行ってください。

太もも裏のマッサージ




太ももの裏をひざから足の付け根に向かって老廃物を流すイメージでさすります(左右5回目安)。
両手を使うのも良いですが、テニスボールを床に置き太ももを乗せ、圧迫しながら転がすと行いやすいです。
また、マッサージ後は新陳代謝が良くなっているので、水分補給を行ないましょう。
その際、身体を冷やし過ぎないように常温か暖かい白湯がオススメです。

4.だるさ・むくみを取る、日常生活のポイント



日常生活の中でできる、足のだるさ・むくみをとるコツもご紹介します。

アキレス腱伸ばし




アキレス腱伸ばしのストレッチは、血流速度を増加させるのに効果的と言われています。
1回当たり30秒を各足2回ずつ、1日合計2分を目安に行なってください。

軽い運動とストレッチ




また、日常のスキマ時間でのつま先立ちや、足首回し、少し汗をかくくらいのウォーキングもオススメです。
この際も、実施後にあわせてストレッチもすることで、血流改善に効果的です。 

レッグマッサージャー




市販のレッグマッサージャーもオススメです。
使用の際には、血液循環を促すために少し足を高いところに置くと、より効果を感じられます。

冷えや疲労を溜めない工夫

 


足のだるさ・むくみの原因となる冷えや疲労を溜めない工夫も大切です。
しっかりと睡眠をとり、自分なりのストレス解消法を知っておくこと。
また、季節を問わず靴下やレッグウォーマーの着用をすることで、足を冷やさないようにしましょう。

インソールの使用もオススメ!




足のだるさ・むくみを感じる方の中には、扁平足や開張足になっている方も多くいます。足に体重がかかった際に衝撃吸収作用が失われ、筋肉への負担が増えるためです。

こうした症状はインソールを使うことでかなり改善が見込まれます。普段のマッサージやストレッチによるケアと、インソールの併用によって足のだるさが改善するでしょう。

インソールの選び方についてはこちらの記事をご覧ください。
足の疲れを劇的に軽減!インソールの上手な選び方とオススメ商品

自分でも簡単にできるフットケア。
足のだるさ・むくみを改善して、軽やかな毎日を送りましょう。  

   監修:高山 弘幹

   資格・所属学会
   理学療法士(脳卒中認定理学療法士)
   ドイツ筋骨格医学会認定マニュアルセラピスト

   略歴
   阪奈中央リハビリテーション専門学校
   理学療法学科 専任講師
   関西学院大学水上競技部 メディカルスタッフ
   桃山学院高校水泳部 トレーナー
   豊中水球クラブ トレーナー


 

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