膝や腰の痛みが気になるけれど、整体に行ったりマッサージをしてみても良くならない……という方。
もしかしたら、足回りにも原因があるかもしれません。
足の形は全身に影響を及ぼすと言われており、足の形が悪い状態で生活することにより、知らず知らずのうちに膝や腰にも何らかのストレスを与えてしまっている可能性があるのです。
そこで役に立つのが、インソール。
靴のサイズ調整のために用いられるイメ―ジが強いインソールですが、足の健康を保つ目的での使用も推奨されているのです。
今回は理学療法士・高山弘幹先生監修のもと、インソールの有用性について紹介していきます。
1.足の形が全身に影響を及ぼす理由
そもそも、どのようにして足の形が全身に影響を及ぼしていくのでしょうか。
踵の骨が内側に倒れた場合を例にして解説します。
まず、
踵の骨が内側に倒れてしまうと、土踏まずが潰れ、扁平足になります。
さらに、踵の骨が内側に倒れるとそのさらに上にあるすねの骨(脛骨)が内側にねじれ、その上にある太ももの骨(大腿骨)も内側に捩れることになります。
太ももの骨が内側に捩れると、上にある骨盤もそれに連動。前に倒れる(前傾する)形をとり、その上にある腰の骨(腰椎)は反る方向に動いてしまいます。
インソールを使用すれば、踵の骨が正常ではない方向に倒れるのを防いでくれます。
骨を適切な位置に戻すことで、足のみならず、膝や腰などにもポジティブな影響を与えると考えられます。
実際、
次のような研究結果も明らかになっています。
変形性膝関節症患者の動作時、安静時、夜間の疼痛が有意に軽減された
参考文献:Raja K, Dewan N. Am J Phys Med Rehabil 2011)
8週間、
内側ウェッジインソール(重心移動を補助するインソール)を使用した結果、変形性膝関節症(いわゆるO脚がひどくなった状態)患者の膝の痛みが軽減したというもので、興味深いのは運動以外の痛みも改善している点です。
インソールによって膝にかかるストレスが軽減したことにより、じっとしている時に感じる痛みも減ったと考えられます。
またこの論文では、着脱が必要な膝のサポーターよりも、靴に入れて履くだけのインソールの方がしっかりとサポートしてくれるという結果も出ています。
適切なインソールと靴を着用することで慢性的な腰痛の解決に繋がる可能性がある
参考文献:L.Kong et al. Res Sports Med. 2020.
「靴とインソールが慢性腰痛と本当に関連しているのか?」といった内容の論文です。
本論文では、
インソールや足のサポーターを着用することで腰痛が改善する可能性があり、また、不安定でサイズが合っていないような靴の使用は慢性腰痛に繋がる恐れがあるという結論が導き出されています。
2.インソール使用者の声と解説
では、実際にインソールを使用した人はどのような効果を感じているのでしょうか?
今回は、リゲッタの「
ルーペインソール」と「
バインクッションプラス」を購入された方から寄せられた声と、理学療法士の見解をご紹介します。
バインクッションプラスの詳細は
こちらの記事をご覧ください。
足底筋膜炎が改善
モートン病による痛みがマシに
リゲッタの「ルーペインソール」と「bine(バイン)」を使ってみた
1ヶ月前に、右足首を捻挫してしまったというAさん。
今回、Aさんにリゲッタが出している「
ルーペインソール」と「
bine(バイン)」の2種類のインソールを使用していただき、その結果を高山先生に見てもらいました。
※右片足立ち(右足首捻挫が直近1ヵ月であり)
※右片足立ち(右足首捻挫が直近1ヵ月であり)
ルーペインソールとbine(バイン)を使用した、Aさんのご感想は次の通りです。
靴にサッと入れるだけで、身体に良い影響を与えてくれるインソール。
膝・腰・足に痛みを感じる人はもちろん、疾患を予防したい人もぜひ取り入れてみてはいかがでしょう。
監修:高山 弘幹
資格・所属学会
理学療法士(脳卒中認定理学療法士)
ドイツ筋骨格医学会認定マニュアルセラピスト
略歴
阪奈中央リハビリテーション専門学校
理学療法学科 専任講師
関西学院大学水上競技部 メディカルスタッフ
桃山学院高校水泳部 トレーナー
豊中水球クラブ トレーナー
以前、リゲッタのサンダルでディズニーを1日歩き回っても足が疲れなかったことを思い出しインソールを購入。
今回、足底筋膜炎になり足の痛みに困っていましたが、こちらのインソールを使うと痛みなく歩けました。
外ではこのインソールを入れた靴で、家の中ではリゲッタスリッパを履き、通院せずとも足底筋膜炎は完治しました。感謝です