モートン病とは|
ヒールを履くとなりやすくなる?
原因、症状、予防法、靴選びを解説!
更新日:2025年3月5日

40~60歳の大人女性が発症しやすいと言われる「モートン病」。
足の裏や足の指の付け根などに痛みやしびれを感じ、
最悪の場合は歩行が困難になってしまうこともあるという恐ろしい疾患です。
今回は、そんなモートン病を特集します。原因や予防法など詳しく解説するので、
足に痛みを感じる人はもちろん、ヒールがある靴を履く機会が多い人、
日頃から足を酷使していると感じる人も要チェックですよ!
目次
‐ モートン病が悪化すると…
2.モートン病の原因
3.モートン病の治療法
4.モートン病の予防法
‐ ヒールのある靴を長時間履かない
‐ 体重管理を行う
‐ ストレッチで足の柔軟性を高める
5.モートン病にならないための靴の選び方
‐ アーチ構造をサポートしてくれる靴
‐ 靴の中にインソールを入れる
‐ 靴ひもやベルトで甲を調整する
1.モートン病とは

足の裏、足の指、足の指の付け根などに痛みやしびれなどが生じる疾患です。
足の指にかけて向かう神経が、歩行などによって慢性的に圧迫されて起こると言われています。
症状は、特に、足の親指から数えて3番目と4番目の間に生じやすく、
痛みやしびれのほか、熱を感じることも多いとされています。
モートン病が悪化すると…
指と指の間を通っている神経がこぶ状に腫れるモートン神経腫ができたり、
足のアーチや足の指の形が変形したり、足の甲やふくらはぎまで痛みやしびれが広がる可能性があります。
放っておくと痛みが慢性化して治りにくくなり、
日常の歩行や運動に大きな支障をきたす恐れがあります。
2.モートン病の原因
モートン病は、足裏のつけ根に繰り返し負担がかかることによって生じます。
ハイヒールなどかかとの高い靴を頻繁に履いたり、先の尖った靴を履いたりすることにより、
神経が圧迫されやすくなり、モートン病になるリスクが高まります。
ほかにも、過去の足のケガ、前足に繰り返し力のかかる運動、外反母趾、偏平足などが原因となってモートン病が引き起こされることもあります。
外反母趾はこちらの記事、偏平足はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
3.モートン病の治療法

モートン病の治療は、保存療法が一般的です。
中足骨パッドの使用や、インソールを作成するなどして、痛みのある部分に負担がかからないようにします。
また、炎症を抑えるためのステロイド注射や、痛み止めの薬を内服する場合もあります。
3カ月ほど保存療法で様子を見ても症状が回復しなければ、神経腫切除の手術をする可能性もあります。
4.モートン病の予防法
では、モートン病の予防法について解説します。
モートン病にならないためには、以下の3点に気を付けましょう。
ヒールのある靴を長時間履かない
モートン病を発症する大きな原因のひとつが、ヒールのある靴を履くことです。
ヒールがある靴を履くのは大事な予定があるときに限定し、普段はなるべく足に優しい靴を履くようにしましょう。
仕事などで毎日ヒールを履かなくてはならない場合は、太め・低めで安定感のあるヒールや、
つま先が広めで圧迫感の少ない靴を選ぶなど、足を痛めないように気を付けましょう。
体重管理を行う
体重が増加することにより足に余計な負担がかかり、モートン病になるリスクも高まります。
適度な運動やバランスのとれた食事など、生活を改善することによって体重は減らせると考えられます。
生活習慣病にもかかりにくくなるので、日頃からの体重管理は大切です。
ストレッチで足の柔軟性を高める
定期的に足のストレッチを行うことで、血行が改善され、神経の圧迫が軽減されると考えられます。
特におすすめしたいのが「ショートフットエクササイズ」。
ストレッチの方法としては、まず、足の裏を床に着けたまま足の指を反らします。土踏まずが上がり、アーチができたことを確認してください。
その後、アーチをキープするよう意識したまま母趾(親指)のみ床に下ろします。母趾(親指)を下ろしきった後に、他の指を下ろします。
スポーツやヒールのある靴などで、足を酷使したあとに行うとより効果的です。
5.モートン病にならないための靴の選び方

最後に、モートン病にならないためにはどんな靴を選ぶべきかについて解説します。
すでにモートン病の疑いがある方も、以下3点に留意して靴選びを行うことをおすすめします。
アーチ構造をサポートしてくれる靴
足には、地面からの衝撃を吸収するために、縦のアーチと横のアーチが存在します。
しかし、何かしらの原因でこのアーチ構造が崩れると足の衝撃吸収効果が弱まってしまいます。
モートン病も、アーチの低下に影響を受けやすい疾患のひとつ。
靴によっては、アーチのサポートに特化したものも存在します。
靴の中にインソールを入れる
靴を買い替えるのが大変な場合は、靴の中にインソールを入れることで足裏の負担を軽減することが可能です。
インソールで足裏全体を支えることにより、モートン病において特に痛みが出やすい足指の付け根部分にかかる体重を分散でき、
崩れたアーチも元に戻してくれるため、歩いていても神経圧迫が起きにくいと考えられます。
おすすめのインソールについては、
こちらの記事で紹介しています。
靴ひもやベルトで甲を調整する
足先がキツい靴を履くと、足指が圧迫され、症状が出やすくなってしまいます。
紐やベルトが付いている靴を選ぶことにより、足の状態によって甲のサイズ感を調整することができます。
とはいえ、靴ひもが緩すぎるのもNG。こちらの記事で靴ひもの結び方について紹介しているので、ぜひご確認ください。
一度なってしまうと、症状が長期化することもあるモートン病。靴を見直すことでだいぶリスクが減らせるので、
必要以上の負荷がかかる靴はなるべく控えて、健康な足を目指しましょう。
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