ハンマートゥ(つちゆび)とは?原因や予防・改善法から
正しい靴選びまで徹底解説
更新日:2025年6月18日

皆さん「ハンマートゥ(つちゆび)」をご存知ですか?
ハンマートゥとは、足の指の関節が曲がったままになっている状態をいいます。
ハンマートゥになると、曲がった関節が靴に擦れてタコができやすくなり、足に痛みが生じることも。
なかなかすぐには気が付けない足の指の変化ですが、早めに発見できれば簡単に治すことが可能です。
逆に、長期間放置してしまうとどんどん治りづらくなるとも言われています。
今回は、そんなハンマートゥの基礎知識を解説。原因、予防法、靴選びなどについて紹介します。
目次
‐ ハンマートゥが悪化すると…
2.ハンマートゥの原因
‐ サイズの合わない靴を履いている
‐ ヒールが高い靴を履いている
‐ 足の指が長い
3.ハンマートゥの予防・改善法
‐ 足に合った靴を選ぶ
‐ インソールを入れる
‐ 歩き方を改善する
4.ハンマートゥを予防・改善する靴選び
‐ ヒールは太めで3~5cm程度
‐ 紐やベルトで足を固定
‐ 室内履きもかかとのあるものを
1.ハンマートゥとは

足の人差し指~小指が変形し、関節が曲がったままになる状態を指します。
足の指がハンマーのような形に見えることから、ハンマートゥと呼ばれるようになりました。
多くの場合は、指の先端が下向きに曲がり、中央の関節が上向きに曲がることで、Z字型の特徴的な形状になります。
裸足で立った状態で足元を見降ろし、「足の指が曲がり、伸ばすことができない」「親指以外の爪が見えにくい」という場合、
ハンマートゥである可能性が高いと考えられます。
ハンマートゥが悪化すると…
曲がった指が靴と繰り返し摩擦することで、魚の目やタコができ、強い痛みが生じる可能性があります。
また、関節の動きが制限されて 硬くなることにより、足の指を伸ばすことが困難になってしまいます。
すると、靴の履き心地が悪くなり、歩行時に不快感を覚えることも。
その結果、歩行障害やバランスの問題が生じることもあります。
2.ハンマートゥの原因

ハンマートゥを発症する原因は、主に以下の3つだと考えられます。
サイズの合わない靴を履いている
つま先が細いデザインの靴を履き続けていると、足の指が曲がった状態がキープされるため、
足の指の筋肉の動きが制限されて、ハンマートゥを発症しやすくなってしまいます。
一方で、幅が広すぎる靴を履いても、足が靴の中で動いてしまい、足の指に変な力がかかってしまうことがあります。
ヒールが高い靴を履いている
ヒールが高くなると、アーチの傾斜が急になり、足が前滑りしやすくなります。
その結果、足の指が曲がった状態になったり、過度な負担がかかるなどして、
ハンマートゥを発症してしまう可能性があります。
足の指が長い
ハンマートゥに遺伝性はありませんが、足の指が長い人のほうが、足の指を曲げて靴を履く機会が多いため
ハンマートゥになりやすいという特徴があります。
また、糖尿病やリウマチを患っている人は、足の筋肉量が減っていきやすい状態になるため、
ハンマートゥになりやすいと言えます。
3.ハンマートゥの予防・改善法

では、ハンマートゥにならないためにはどうすればよいのでしょうか。
ハンマートゥを予防する方法について解説します。
すでにハンマートゥになってしまった方もぜひ参考にしてください。
足に合った靴を選ぶ
ハンマートゥの主な原因は「靴」。
前述した通り、足に合わない靴を履き続けているとハンマートゥになるリスクが高まります。
足の縦のサイズだけではなく、横幅や甲の高さも踏まえて、足にぴったりフィットする靴を選びましょう。
足の指の筋肉の動きが制限されて、ハンマートゥを発症しやすくなってしまいます。
足のサイズの正しい測り方はこちらの記事でチェックしてください。
インソールを入れる
幅の狭い靴を履くことはもちろん、余裕がありすぎる靴を履くことでも発症するハンマートゥ。
フィット感が高いインソールを靴の中に入れることで、足の指が動いて曲がった状態になるのを抑えることができます。
ちなみに、どんな足の形の人にもおすすめできるインソールを、こちらの記事でご紹介しています。
歩き方を改善する
歩行する際、つま先側に重心が乗っている人は、足の指に過度な負担をかけてしまっている可能性があります。
正しい足の裏の重心は、くるぶしの1㎝くらい前で実際はかなりかかと寄り。
かかとからしっかり着地して、つま先で地面を軽く掴む感覚で歩くと、ハンマートゥのリスクを低減するだけではなく、
美姿勢や美しいウォーキングも実現できます。
正しい歩き方についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
4.ハンマートゥを予防・改善する靴選び
最後に、ハンマートゥになりづらい靴の選び方について解説します。
ヒールは太めで3~5cm程度
お仕事などで、毎日ヒールのある靴を履かなくてはいけない人も多いと思います。
しかし、高すぎるヒールは足が前滑りしてしまい、足の指が曲がった状態になりやすいと言えます。
高いピンヒールのデザインは綺麗ですが、足の健康を考えると、
ヒールが太めで安定感があり、高さは3~5cm程度のローヒールがおすすめです。
紐やベルトで足を固定
靴の中で足が動きすぎると、足の指を過度に踏ん張らせ、余計な負担をかけてしまうことがあります。
紐やベルトが付いている靴であれば、甲の高さを調整し、足にフィットさせることが可能です。
後付けタイプのベルトを使えば、お気に入りの靴を自分の足に合わせることができますよ。
室内履きもかかとのあるものを
室内履きの定番であるスリッパですが、かかとがないため、靴が脱げないようにつま先で踏ん張ってしまうことはありませんか?
これも、ハンマートゥを悪化させる原因になってしまいます。
室内履きでも、なるべくかかとの付いたタイプを選ぶことをおすすめします。
ハンマートゥに限らず、合わない靴を履き続けることで足にさまざまな悪影響を及ぼします。
体の土台となる足は、皆さんが想像している以上にとっても大事なところ。
自分の足にフィットした靴を選んで、健康的な足を目指しましょう。
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